うがい・手洗い・マスクをして風邪をひかないように予防していても、完璧に防ぐのはむつかしいですよね…。ちょっとおかしいな、という時は漢方の出番です。
ぞくぞく寒気がする様な時には、体を温めて風邪を追い出す「葛根湯(かっこんとう)」。
溶けやすい顆粒タイプなら、ぜひ、熱いお湯で溶いてお飲み下さい。少し生姜を加えるのもおすすめです。
寒気はそうでもないけれど、ちょっと喉がおかしいなという時には、「銀翹解毒散(ぎんぎょうげどくさん)」をおすすめしています。
スイカズラやレンギョウなど、炎症や軽い熱を冷ます薬草でできた錠剤の漢方薬です。
どちらも早めにお飲み頂くほど効果的です。
どうぞ、消化の良い温かいものを召し上がって、早めにお休みください。
葛根湯の葛根は、マメ科のつる性植物「葛」の根です。
「葛」と言えば、葛粉を使った葛湯、葛餅、葛切りなど美味しいですよね。
葛粉は葛の根を水の中で叩いて、とったデンプンです。
片栗粉の代わりに、炒め物のとろみ付けに使うと、冷めても水っぽくならずに美味しいですよ。
歌舞伎に、「葛の葉姫」に化けたキツネが、命の恩人の「安倍保名(あべのやすな)」と夫婦になり子供をもうけたが、正体が露見して森へ帰って行く「葛の葉子別れ」というお話があるそうです。
その子供が「安倍晴明(あべのせいめい)」だということです。